高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が高い状態をいい、痛風の基礎疾患です。
尿酸は、体内の新陳代謝によってできた残りカスのことで、これが血液中に増えすぎると結晶化し急性関節炎(痛風発作)をきたします。現在、成人男性の15〜20%が高尿酸血症といわれ、痛風患者は40 万人にも達します。尿酸コントロールに努め痛風を予防していきましょう。
高尿酸血症・痛風になるまで
痛風発作の起きやすい場所
高尿酸血症の合併症
高尿酸血症・痛風を防ごう
高尿酸血症・痛風は第2次世界大戦前までは極めて希だった病気で、かつては贅沢病といわれました。
最近になって高尿酸血症や痛風の人が増えてきている背景には、日常生活習慣の変化が大きくこれを機会に生活習慣を見直してみましょう。
食生活
*** 食べすぎ・飲みすぎに注意し食事のバランスを考えよう ***
(1)
プリン体を摂りすぎない…プリン体は「うまみ」成分で尿酸のもとになります。
(2)
適正体重の維持…適正エネルギーの摂取を心がけましょう。また、食事のバランスも大切です。
(3)
アルコールは控えめに…アルコールは尿酸の生成を促進し排泄を抑制します。特にビールはプリン体が多いので要注意です。
(4)
水分はしっかりと…水分をしっかりとって、腎臓からの尿酸排泄を促します。
(5)
野菜や海藻類を十分に…野菜や海藻類はカリウムを多く含み、尿酸を溶けやすくしてくれます。
(6)
果物はほどほどに…果物にもカリウムは豊富に含まれていますが、果糖の多量摂取は、尿酸の産生を増加させるのでとりすぎには注意しましょう。
運動
生活に適度な運動を取り入れましょう。手軽なウォーキングやサイクリング・水泳などはいかがでしょうか。ただし、激しい運動は逆効果になりますので注意しましょう。
ストレス解消
ストレスがたまると、尿酸値を上げるだけでなく、痛風発作の引き金にもなります。こまめに、気分転換を図りましょう。
薬物療法
尿酸値が8〜9mg/dl 以上の状態が続き、生活習慣の改善だけでは尿酸値の低下が見られない場合は、医師に相談し、薬物治療を開始しましょう。尿酸コントロールには、尿酸の産生を抑制するタイプと、尿酸の排泄を促進するタイプがあり、コントロールの目安は4〜6mg/dl です。